【2025年総括】地方副業案件で見えた生成AI時代のリアルと2026年予測

【2025年総括】地方副業案件で見えた生成AI時代のリアルと2026年の展望 キャリアアップ

「生成AIを導入したいけど、実際どうなの?」「地方企業でも本当に効果があるの?」という声を、今年は本当に多く聞くようになりました。

2025年、私が携わった全11件のコンサル案件において、生成AIを使わない案件はゼロでした。クライアント様が生成AI導入を求めるケースから、私自身がコンサル業務を効率化する目的まで、生成AIなしでは対応できなかったと断言できます。

本記事では、2025年の地方副業コンサル案件を振り返りながら、生成AI時代における地方企業の課題解決を振り返るとともに2026年の地方副業の展望を予想していきます。

本記事のターゲット

  • 地方副業・コンサルティングに興味がある方
  • 生成AI導入を検討している中小企業の経営者
  • 2026年の地方副業市場トレンドを知りたい方

案件数の変化から見える市場動向

私自身の案件数の推移

年度案件数主な業界
2024年4件エネルギー、小売、アパレル など
2025年11件上記に加え、コンサル、建築、伝統工芸、メーカー など

私自身の2024年・2025年の受注案件数を集計してみました。

2025年はなんと2024年の2倍以上に増加しました。特筆すべきは、業界の多様化だけでなく、各社が類似したテーマで課題を有していた点です。

大きな3つの課題領域

2025年に案件数が増加した背景として、以下の課題・ニーズに大別されます。

  1. 生成AI関連:生成AIを活用し、自社内のコミュニケーションやノウハウを柔軟に引き出し業務効率化を図りたい意図
    • 社内向けチャットボット開発
    • ナレッジマネジメントシステム構築
    • 業務効率化ツールの開発・導入
  2. Webマーケティング関連:オフラインの売上がキープもしくは微減な状況のもと、オンライン売上を新規もしくは成長させる必要がある意図
    • ホームページ・LP制作
    • SEO対策
    • コンテンツマーケティング戦略立案
  3. 組織開発関連:技術進歩や業務効率化とともに課題としてあがりやすい組織開発。現場へのメッセージングをはじめ従業員がやりがいを持って自主的に行動する組織体制の構築
    • リーダーシップ・マネジメント支援
    • 心理的安全性の構築

2024年は「Webマーケティング関連」がほとんどを占めていたものの、2025年は生成AIを活用した業務効率改善のトレンドから「生成AI関連」が注目され、業務効率化の進んだ企業はさらに「組織開発関連」に移行する傾向が見られました。

各課題の具体事例と生成AIの活用

それぞれの課題テーマについて実際に支援した内容と生成AIの活用シーンを紹介します。

1. 生成AI関連:社内チャットボット開発

ChatGPTやClaudeで解決できる一般的な汎用検索を超えて、社内データ・ノウハウに基づいた回答を求めるニーズが多くありました。

その背景にはマネージャー層の稼働負荷増加があります。「現場人員不足」「ナレッジマネジメント不足」によって、「現場で手を動かす人がいない上に、過去の事例について知っているのは自分だけ」というプレイングマネジメントが目立ちます。

課題詳細
現場人員不足メンバー層の減少により、マネージャー層に負担が集中
ナレッジマネジメント不足過去案件の知見は膨大に蓄積されているものの、新規案件への活用が困難

解決策としては、社内ナレッジから回答を導くマネージャー業務の代替をするAIチャットツールを作成しました。以下のようなチャット画面について、クライアントの要件を整理しながら、平均的に2カ月で作り込むことが多かったです。

図1. 社内チャットボットのイメージと2ヶ月の業務フローイメージ

より詳細な作業方法については、以下の過去記事を参考にしてみてください。

2. Webマーケティング関連:SEO対策を施したLP制作

自社としてHPを有しているものの流入数・予約数が少ないという相談を受けることがあります。HPの中身を見ると企業価値・商品価値が全く訴求されていない上、基本的な内部対策(Ex.タイトル・ディスクリプションがない)といったことも茶飯事です。これでは、検索表示は愚か、広告出稿のパフォーマンスすら落としてしまいます。

そこでHPとその関連ページを修整するといった対処も可能である一方で、スピード感をもって成果を残しつつ改善したい場合にお勧めしているのが「LP制作」になります。

その商品の魅力・ストーリーをPREP法に基づき言語化し、デザイン・コーディングをAI中心で実施することで、サイト公開は1.5ヶ月程度、広告出稿設定を含めて2ヶ月程度で進めていきました。

図2. LPのイメージと1.5ヶ月の業務フローイメージ

LP制作の詳細な作業方法については、以下の過去記事を参考にしてみてください。

3. 組織開発関連:心理的安全性の構築

2025年はなんといっても物価高騰・原材料費高騰による売上総利益率の悪化が避けて通れず、それをカバーするための販管費削減が図られるケースを多くみてきました。特に昨今のDX化・AI活用に伴って、従業員の業務効率を高め、給与の分母を変えずしてROIを高めようとする力学がより一層強まったように思います。

そこで現場から発生する課題が、「自分たちの存在意義を軽視され、効率化のみを考える経営層」という見え方が醸成され、現場の身体的・心理的負担が高まるケースがあります。業務効率を高める施策を実施する際には透明性が大事であり、現場の声も率先して取り込むことが重要です。

つまり、改善プロセスの透明化や現場へのメッセージングが特に経営層に求められる時代になったと言えます。従来の指揮体制が支配的であればあるほど、上記のように支援的な組織運営に移行するハードルは高いと言えます。

まさにこのハードルを超える支援を、第三者として副業人材が担うことにニーズが生まれています。

経営層・現場を合わせたワークショップを設定し、ミッション・ビジョンを再認識する。その後に、その浸透度合いを高め、現場が率先して改善意見を出していける仕組みの構築が非常に重要なのです。

図3. 心理的安全性構築のイメージと支援イメージ

2026年の地方副業の展望

1. 地方副業市場は引き続き成長するも、参入者も増加

Skill Shiftの新規案件数推移を見ると、右肩上がりが継続しています。地方企業の人材不足を背景に、外部人材への依存は今後も増えていくことが容易に予想されます。一方、各案件ごとの応募人数も増加しており、採用倍率は高まっています。特にWebマーケティングやホームページ制作は、倍率10倍を超えるケースも珍しくありません。

2. 地方企業の生成AI導入はまだ「アーリーアダプター」段階

2025年にチャットボットを始め生成AI導入を決断した企業は、まだアーリーアダプターであるように感じています。今後、アーリーマジョリティ・レイトマジョリティが続くことで、市場はさらに拡大すると予想されます。

3. コンサル業務は生成AIで代替される筆頭

以下の業務は特に生成AIによる代替が進むと考えられます。

1. リサーチ業務

2. 企業の戦略立案

3. クリエイティブ制作

これらの業務について一定のレベルであればすでに生成AIエージェントで代替可能です。ゆえに、2026年はまだ影響は限定的ですが、今後は業務単価が下がってもおかしくないと言えるでしょう。

「2026年は生成AIエージェントニーズの高まりにより引き続き依頼増加、2027年は業務依頼単価が落ち始め、2028年は業務依頼自体が落ち始める」という未来像を私は想像しています。

まとめ:2026年に向けて必要なこと

1. 生成AIの活用はMUST

2026年に生成AI活用関連の副業案件が増加すると考えることができ、案件単価を高く維持し、さらに複数案件を捌いていく上で生成AIの活用は避けて通れません。

また副業コンサルティング業務自体を生成AIにより効率化するという観点も忘れてはなりません。

2027年以降は生成AI活用が浸透した結果、依頼案件単価が半額になったとしても、案件数を2〜3倍さばければ収入は維持できます。生成AIをとにかく使いこなし、効率化を進めることが前提条件となります。

2. 差別化要因は「コミュニケーションスキル」

1にも関連しますが、今後生成AIで壁打ちされた成果物がたくさん生まれます。履歴書・職務経歴書にしても誰もが80点以上のレベルを担保できる状況下で、差別化ポイントを受け手にアピールし100点を目指していく必要が生まれます。

その点では「世に出ていないが実践的な知見」でより専門性を高めていくことも可能でしょうが、私が推奨するのは「コミュニケーションスキル」です。

人は誰しも弱みを見せたくないのが当然であり、それは経営者も同じです。自分の弱みを相談できるのは心を開いた限られた相手のみです。

クライアントが心地よさを感じ、目を背けたくなる課題の真因や制約条件をも相談できる関係性を築き、その前提を置いた上で解決を図っていくことが大切です。

3. ミッション・ビジョンを高く掲げる

「あの人はお金を払えば何でもやってくれる」。こう思われてしまえば、まさに生成AIの進化とともに、真っ先に契約打ち切りになる危険性が高いでしょう。

副業であっても一法人格のような姿勢を持ち、その活動に共感が得られるミッション・ビジョンを掲げることは非常に重要であると考えます。人は目標を掲げ、その達成を強く推進する企業やリーダーには付いていきなくなるものであり、クライアントも同じです。

ワニラボログでは「データと人で勝てる企業を創る」をミッションに掲げ活動しており、クライアント様からも強く共感いただいております。時には、「友人企業もデータで困っている」と案件紹介いただくことさえあります。

おわりに

2025年は、生成AIが地方コンサルの現場で「当たり前」になった年でした。そして2026年は、その活用度合いの浸透が促進する年になるでしょう。

時代に淘汰されるのではなく、時代をコントロールする側に立つ意識を持って、来年も走り続けていきたいと思います。

参考

  • 「Skill Shift」(https://www.skill-shift.com/)
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